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IT導入補助金の採択事例と採択のポイント

更新日:4月16日


みなさんはIT導入補助金をご存知でしょうか?

中小企業者がツールを導入する際に利用する定番の補助金ですのでご存じの方も多いかと思います。業歴の長い事業者からスタートアップ、ベンチャー企業まで多くの事業者で利用されています。

今回はIT導入補助金の活用事例をご紹介します。



 

・前提・・・IT導入補助金とは?

 

中小企業・小規模事業者等の労働生産性の向上を目的として、業務効率化やDX等に向けた ITツール(ソフトウェア、サービス等)の導入を支援します。

登録されたツールを新規に導入する際に使えます。

業務の効率化、売上アップに資するツールや、インボイスに対応した会計ツールやECソフトまで幅広いツールが登録されています。IT導入補助金HP上で登録ツールを検索して確認できますので、一度検索してみることをおすすめします。

IT導入補助金を利用してITツールを導入し、労働生産性の向上に成功した事例をいくつかご紹介します。



 

・建設業 リフォームや住宅設備工事 従業員数30名程度

 

50年以上の歴史を誇る老舗事業者です。駐車場の管理事業を数年前に譲り受け数千台の月極駐車場を管理していました。しかし管理ソフトが古くなり、バージョンアップを行う必要性に駆られていました。

しかし、多額のコストを負担することができず先延ばしの状況でした。

また、昔からのやり方をずっと踏襲してきたのでDX化も遅れていました。IT導入補助金の活用を契機に社内のDX化を進めたいというお話でした。


今回導入したのは、賃貸業務に特化した専用ソフト。IT導入補助金風に言えば「業務固有プロセス」「顧客対応・販売支援」「決済・債権債務・資金改修」機能を持つソフトです。

このような専用ソフトは導入にも費用がかかります。加えて研修のサポートや保守など様々な費用がかかります。

しかし、IT導入補助金であれば月額の利用料だけでなく、導入や保守に関わる費用も対象になります。


スムーズにソフトウェアをアップデートできた、導入サポートもしっかりしていたことから社内業務の効率化を達成しました。

働き方改革によって社員定着率も向上、効率的に顧客管理や販売支援ができることから顧客満足度の向上も達成しました。



 

・卸売業・小売業 健康食品を自社通販サイトで販売 従業員10名程度

 

自社通販サイトなどで健康食品を販売している事業者です。今までは販売管理業務を自社開発システムで行っていました。

しかし、顧客数が増えるにしたがい、段々とシステムの動作が重くなり各種処理や顧客対応に支障をきたすようになってきました。

特に経理処理に関しては手書きの伝票とデジタルデータが混在していました。手書きの伝票をシステムに手入力するため時間がかかるだけでなく、ミスの発生原因となっていました。


今回は中小企業向けの「販売管理・仕入・在庫管理ソフト&伝票発行」システムを導入しました。導入前にツールの提供先と綿密に打ち合わせを行い、既存の運用方法を徹底的に洗い出し、システム上で行えること、行えないことを整理しました。

業務の運用方法を1から見直した上でシステムを導入したことでDX化を推し進めました。データ管理が自動化され手作業が一切不要になったため、人的ミスが解消され、発送にかかる業務量が著しく減少しました。そのお陰で従来のお客様の細かな要望に合わせつつ省力化かつ迅速化を達成、顧客数を2割増やすことも達成しました。



 

・小売業 食品通販 従業員3名

 

食品の通販事業を手掛けている事業者様です。新聞広告やカタログ、ダイレクトメールを中心に通信販売を行ってきました。ECサイトも自社で制作したものを活用しました。

しかし、注文の大半は紙メディアからでした。自社製作のECサイトからの注文は少ない状況でした。コロナ禍により通販需要が増え少しづつECサイトからの注文が増えてきましたが、使い勝手が悪く売上を拡大する際の障壁となっていました。

ECサイトを再構築するのは長年の課題であったため、IT導入補助金を活用して専門家業者に製作を依頼することに決めました。


今回導入したのは「ECソフト」「販売管理」「決済」これらの機能を持つECサイトです。実はIT導入補助金は、ECサイトも対象となるのです。取り扱っている商品が定期的に購入いただけるものだったことから、定期便に特化したカートシステムを導入しました。

定期購入に強いECサイト構築ベンダーを探し出し、綿密な打ち合わせを行いサイトを構築しました。ベンダーには自社の受注から発注までの流れを理解していただき、経営の課題も共有しました。

効率的なだけでなく従業員も、お客様も使いやすいシステムになるように何度も打ち合わせを行いました。


お陰で構築したECサイトはお客様からも好評で、現在ではECサイトからの購入が大半を占めるようになりました。

それだけでなく、ECサイトからの購入に関しては受注から発注までのプロセスがすべて自動化されたため業務効率が格段に向上しました。

こだわりポイントであった定期購読も、月に一度だけだったのが、毎日発送も可能になり、自動で請求業務も行えるようになりました。もちろん、入金の消込業務や、未入金の顧客への催促も自動で行います。


ECサイト以外の注文に関してはアナログでの対応が多いため、社内を完全にDX化できたわけでは有りません。しかし社内にDX化の成功事例があるため、他業務のDX化も進めやすくなったそうです。




IT導入補助金は新しく導入するツールなどに使える便利な補助金です。

ただツールを導入すれば効率化を果たせるわけではありません。自社の経営課題を認識し、ツールの販売業者と解決に向けて連携を取る必要があります。

IT導入補助金はIT導入支援事業者と協力して申請する補助金です。早い段階でIT導入支援事業者に相談を行うとよいでしょう。

自社の経営課題やDX化についてお悩みの方は、DXに強い認定経営革新等支援機関などの専門家に相談するのも良いかもしれませんね。

是非、新しいツールを導入する際にはIT導入補助金を活用してみてください。






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