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2025年の補助金概要

  • 2月19日
  • 読了時間: 7分

更新日:2月28日


こんにちは。今回は、2025年の主な補助金の概要について解説をいたします。補助金は多くありますが、その中でも中小企業の方が活用しやすいものに限定して解説をしていきます。2025年は制度の変更も多く、傾向として使いやすくなった印象です。是非自社で活用できる補助金はないか本記事でご確認いただければと思います。


●補助金とは

国や自治体の政策目標(めざす姿)に合わせて、さまざまな分野で募集されており、事業者の取り組みをサポートするために資金の一部を給付するというものです。審査があるため必ず給付されるものではありません。


●助成金とは

主に厚生労働省が管轄しています。雇用状況の改善などに対して一定の割合で経費の一部が給付されます。補助金と異なり基本的には一定の要件を満たせば給付されます。



 

1. 中小企業新事業進出補助金

 

この補助金は2025年から始まる新しい補助金です。事業再構築補助金の後継として行われ、新規事業を行う場合に活用ができます。新規事業で設備投資を行う中小企業の方にとって活用しやすい制度になっています。


●事業目的:新市場・⾼付加価値事業への進出を後押しすることで、中⼩企業等が企業規模の拡⼤・付加価値向上を通じた⽣産性向上を図り、賃上げにつなげていくことを⽬的とする。


●補助金の対象者:企業の成長・拡大に向けた新規事業への挑戦を行う中小企業等


●補助上限:2,500~7,000万円(3,000万円~9,000万円)


●補助率:1/2


●補助対象経費:

建物費、構築物費、機械装置・システム構築費、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、外注費、知的財産権等関連経費、広告宣伝・販売促進費


●活用イメージ:機械加工業でのノウハウを活かして、新たに半導体製造装置部品の製造に挑戦する事業。医療機器製造の技術を活かして蒸留所を建設し、ウイスキー製造業に進出する事業。



 

2. 中小企業成長加速化補助金

 

こちらも2025年から始まる新しい補助金です。新事業進出補助金と異なり、既存事業の成長にも使えるのがポイントです。補助金額が大きいため、申請時の計画書を綿密に作成するのが大事になってきます。申請には「売上高100億円をめざす宣言」を行う必要があるなど、申請には書類以外にも準備が必要です。


●事業目的:売上高100億円をめざす成長志向型の中小企業の潜在的な投資を最大限引き出すため、大胆な設備投資を支援する。


●補助金の対象者:売上高100億円への飛躍的成長をめざす中小企業


●補助上限:5億円


●補助率:1/2


●補助対象経費:

建物費、機械装置等費、ソフトウェア費、外注費、専門家経費


●活用イメージ:向上や物流拠点などの新設・増築、イノベーション創出に向けた設備の導入、自動化による革新的な生産性向上



 

3. ものづくり補助金

 

設備投資などを行う際によく活用される補助金です。今年の大きな変化は「収益納付」が無くなったことです。収益納付とは、補助事業の成果として収益が認められた場合に受領した補助金の全部又は一部に相当する金額を納付する制度です。つまり、補助金の対象の事業で大きく収益をあげると、納付の義務が発生していました。従来の制度では、免除の規定がありましたが、今年からは明確に「収益納付が無い」ことが明文化されました。また、通常類型の補助金額の上限を引き上げられているため、今まで以上に使いやすい制度になりました。


【製品・サービス高付加価値化枠 通常類型】


●事業目的:中小企業・小規模事業者等が、革新的な製品・サービス開発又は生産プロセス等の省力化のための設備投資・システム構築を行う取り組みを支援。


●補助金の対象者:中小企業または個人事業主


●補助上限:750万円~2,250万円


●補助率:1/2~2/3


●補助対象経費:機械装置・システム構築費(必須)

運搬費、技術導入費、知的財産権等関連経費、外注費、専門家経費、クラウドサービス利用料、原材料費など


●活用事例:新商品やサービスのために機械を導入するなど



【グローバル枠】


●事業目的:海外事業の実施による国内の生産性向上の取組みを支援。


●補助金の対象者:中小企業または個人事業主


●補助上限:750万円~2,250万円


●補助率:1/2~2/3


●補助対象経費:機械装置・システム構築費(必須)

運搬費、技術導入費、知的財産権等関連経費、外注費、専門家経費、クラウドサービス利用料、原材料費

<グローバル枠のみ>海外旅費、通訳・翻訳費、広告宣伝・販売促進費



 

4. 省力化補助金

 

今年からは従来通りのカタログ注文型とカスタイマイズ可能な一般型になりました。こちらも使いやすくなった補助金です。


【カタログ注文型】


●概要:中小企業等が、事務局ホームページに公開する補助対象製品のリスト(カタログ)に登録された製品から選んで省力化のための設備投資を行い、労働生産性 年平均成長率3%向上をめざす事業計画の取組みに対して支援を行う補助金です。複数回の利用が可能になったり、一部の機械で置き換えが認められたりなど他の補助金では認められない事項が認められるように変化していきました。使いやすく制度が改変されつつある補助金ですので要注目の補助金です。


●補助金の対象者:人手不足にある中小企業または個人事業主


●補助上限:200万円~1,000万円(500万円~1,500万円)


●補助率:1/2


●補助対象経費:機械装置費、導入に要する費用など


●活用事例:自動配膳機械の導入など



【一般型】


●概要:業務プロセスの自動化・高度化やロボット生産プロセスの改善、デジタルトランスフォーメーション(DX)等、中小企業等の個別の現場の設備や事業内容等に合わせた設備導入・システム構築等の多様な省力化投資を促進する補助金です。2025年より新たに始まりました。近しい制度がものづくり補助金にありましたが、省力化補助金に編入されてきたようです。大型の投資かつ、機械装置とシステムの構築を伴うのであればとても使いやすい補助金です。


●補助金の対象者:中小企業または個人事業主


●補助上限:750万円~1億円


●補助率:1/2~2/3


●補助対象経費:機械装置・システム構築費(必須)

運搬費、技術導入費、知的財産権等関連経費、外注費、専門家経費、クラウドサービス利用料、原材料費など


●活用イメージ:省力化のために、生産用ロボットアームとそれを制御し生産を行うシステムの構築など



 

5. IT導入補助金

 

去年に引き続き今年も行われる補助金です。大きな変更点としては導入後のサポート費用まで対象になるというところです。従来は利用費と導入経費のみだったのが、導入後のサポート費用まで対象になるので、ツール導入から社内の活用まで対象にできるありがたい制度になりました。


【通常枠】

中小企業・小規模事業者等が導入するITツール等の経費の一部を補助します。


●補助金の対象者:納税証明書が提出できる中小企業・個人事業主

●補助金額:最大450万円 補助率:最大2/3



【インボイス枠 インボイス対応類型】


●概要:中小企業・小規模事業者等が導入する会計ソフト・受発注ソフト・決済ソフト、パソコン・ハードウェア等の経費の一部を補助することで、インボイス制度に対応した企業間取引のデジタル化を推進することを目的としています。2025年から導入後の活用支援も対象になります。導入関連費用に加えて、導入後のサポートの費用も対象になるためより使いやすく制度が変化しました。


●補助金の対象者:納税証明書が提出できる中小企業・個人事業主

補助金額


●ツール:最大350万円 補助率:最大4/5


●パソコン・タブレット等:最大10万円 補助率最大1/2


●レジ・券売機等:最大20万円 補助率最大1/2


●活用事例:インボイスに対応した会計システムを導入し、パソコン・タブレットも購入する。




 

6. 小規模事業者持続化補助金

 

今までと異なり、申請の方が4つに増えました。新しく追加されたのは共同・協業型とビジネスコミュニティ型です。いずれも商工会議所などの地域振興等機関しか申請ができない型となっています。そのため、小規模事業者が使えるのは従来とあまり変わりません。


●概要:小規模事業者持続化補助金(=持続化補助金)は、小規模事業者が自社の経営を見直し、自らが持続的な経営に向けた経営計画を作成した上で行う販路開拓や生産性向上の取組を支援する制度です。

補助金の対象者:


●商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く):常時使用する従業員の数5人以下

上記以外の業種:常時使用する従業員の数20人以下


●補助金額:最大250万円 補助率:最大3/4


●補助対象経費:機械装置、広報費、ウェブサイト関連費、展示会等出展費、旅費、新商品開発費、資料購入費、賃料、設備処分費、委託・外注費など


●活用事例:飲食店の方がチラシや広告で販促を行うなど



 

まとめ

 

2025年は新しい補助金もあり、既存の補助金も使いやすく制度が変わったものが多くあります。今までは使えなかった補助金が今年は使えるというケースも多く出てくるかと思います。ぜひ一度自社の事業に補助金が活用できないか検討してみてはいかがでしょうか。




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