事業再構築補助金の採択事例と採択のポイント
- 2024年1月30日
- 読了時間: 5分
更新日:2月28日

みなさんは事業再構築補助金をご存知でしょうか?
補助金額も大きく、新規事業の設備投資や広告宣伝に使えることで、中小企業に人気の補助金です。補助金額はなんと最大1億円。多くの事業者さんからこんな計画で補助金出せるかなぁとご相談をいただきます。
今回は、弊社が実際に支援して補助金を受給した事例をご紹介します。採択される事業計画のポイントも合わせて解説していきます。
まずは事業再構築補助金の確認からいきましょう。
・事業再構築補助金とは?
新市場進出(新分野展開、業態転換)、事業・業種転換、事業再編、国内回帰又はこれらの取組を通じた規模の拡大等、思い切った事業再構築に意欲を有する中小企業等の挑戦を支援することで、日本経済の構造転換を促すことを目的とする補助金です。
対象経費が幅広いことが特徴です。新規事業に必要な建物費や機械装置・システム開発費が対象になります。
加えて広告宣伝費、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、外注費、知的財産権等関連経費、研修費が対象になります。
元々はコロナ禍で業況が厳しい会社を支援する目的から始まりました。
現在ではウィズコロナ・ポストコロナの時代の経済社会の変化に対応するための新市場進出が支援の中心になりつつあります。
次から実際の支援例をご紹介していきます。
・卸売業「最新の製造機械を導入し、新製品の製造と広告」
この事業者さんは規模として従業員数10名以下の中小企業です。元々様々な商品を卸売しておりました。特定の商品の小売を始めたところ人気を博しどんどん売上が拡大していきました。
ただ、コロナ禍により商品の需要が減り大きく売上を下げてしまいました。そこで小売の商品に関連するアクセサリーを自社で製造して販売する新規事業を計画しました。
3Dプリンタなどの製造用機械と、製造した製品を広告するための広告宣伝費も対象経費にしました。総額で3,000万円の補助金を獲得することができました。
この事業計画の採択ポイントは、自社の強みを活かせる事業であることです。
小売により、消費者や市場ニーズを的確に把握していたこと。そのニーズを他社に先駆けて満たすために3Dプリンタなどの製造用機械を用いたこと。大手メーカーの気づいていないニッチ市場の需要を迅速に満たす計画でした。
小規模かつ、少量生産だからこその強みを活かす事業計画が評価されました。
・WEB製作業「ドローンを使った検査サービスの確立と広告」
次はWEB製作会社様からの相談です。この事業者さんは規模として従業員数5名以下の小規模事業者です。この会社は長年WEBページの製作や、WEB広告の支援を行っておりました。代表の親族が建設業を営んでおり、そこからアドバイス等を受けてドローンを使った検査サービス事業を計画しました。
検査用の商業ドローンと広告宣伝費を対象経費にしました。補助金額は総額で2,000万円ほどでした。自社の強みも活かせない事業計画でどのような点を評価され採択に繋がったのでしょうか?
それは、事業実施の確度の高さです。この事業者様は申請の段階で今すぐに事業を始められるほど準備を進めていらっしゃいました。ドローンを飛ばすための資格を従業員全員に取得させ、検査の資格も取得させておられました。
加えて、提携する業者にも必要な資格を取得させており、ドローンさえあればすぐに検査サービスが開始できる状況でした。事業計画内でそれをアピールし、見事採択となりました。
・システム開発業と不動産業「地域の特徴を生かしたワーケーション施設の運営」
次はシステム開発をしつつ、不動産業も営む会社様からの相談です。この事業者さんは規模として従業員数30名以下の中小企業です。
この会社様は元々システム開発をされていたのですが、コロナ禍で売上が減少しつつあったため不動産業を始めました。仕入れた物件をリノベーションをして販売する事業を行っていらっしゃいました。
今回は新規事業として仕入れた物件にリノベーションをしてワーケーション施設として運営するという事業でした。対象経費はほぼほぼ建物費です。補助金額は3,000万円ほどでした。この計画が採択された理由はなんでしょうか?
それは、地域経済への貢献だと考えています。この事業者様は、自社の強みを活かす計画でありつつ、応募の段階でデザイナーに依頼して施設のイメージ図まで作成しておられました。建築会社からリノベーションの見積を取得されており今すぐに事業を始められる状況でした。
それに加えて、地域の様々な事業者や地元の組合と連携したサービスを企画されていました。ワーケーション施設を中心として地域経済を盛り上げていく高い確度の計画であると判断され見事採択されました。
このように事業再構築補助金は、さまざまな新規事業に使える補助金です。自社と全然関わりがなさそうな新規事業でも、しっかりと計画書で説明ができれば採択されます。
新年度は事業再構築補助金の名称が変わり、一部の枠が引き継がれると考えられます。
新規事業を企画する際は、利用を検討してみるといいでしょう。
